現在放送中の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』。
第12週では、ジョーが東京でデビューにむけて準備しているなか、突然トランペットを吹けなくなってしまうという衝撃の展開に。
今回は「ジョーがトランペットを吹けなくなってしまった原因はなんなのか?」
病名等、詳しくまとめていきたいと思います。
目次
カムカムエヴリバディ|ジョーがトランペッットを吹けなくなる

『カムカムエヴリバディ』の第12週目、物語が大きく進みましたね。
ジョーは関西のトランペットコンテストで優勝を果たし、東京でデビューにむけて準備していたのですが、
レコーディング途中で突然、思うようにトランペットを吹くことができなくなってしまいます。

このことによってデビューが白紙になり、自分の全てであったトランペットを失ってしまったジョー。
そして「るいとの繋がりはトランペット」と思っていたジョーは、再会したるいに「お前とは終わりや」とジョーらしくない冷たいセリフを吐き、るいに別れを告げるのでした。
「トランペットがなくなってもるいはジョーを嫌いにならないよ!」と、視聴者にとってはなんとももどかしい展開ですが、
戦災孤児で、トランペットだけが唯一のアイデンティティーであったジョーにとっては、
「トランペットを失う=誰も自分を愛してくれない」という思考になってしまったのでしょうね。
カムカムエヴリバディ|ジョーの病気は職業性ジストニア
ジョーがトランペットを吹けなくなってしまった原因はなんだったのでしょうか?
ドラマ内では病名について詳しく明かされませんでしたが、
ネット上では、
「ジョーは職業性ジストニアなのではないか?」
という声が多くあがっています。
「職業性ジストニア」とは、同じような動作を繰り返す仕事に多く出現する病気で、
職業柄必要な決まった動作をするときのみ症状が発症します。
例えば音楽家が楽器を吹くときだけ、痙攣や硬直、ふるえが生じ楽器を吹くことができなくなったり、
作家が作品を書くときだけ、手がふるえてしまい作品をかけなくなってしまうなどするそうです。
この病気は長年原因不明の病気とされてきましたが、最近になって「脳の機能障害及び筋肉の反復運動による過剰な緊張によるもの」という事が明らかになってきたそう。
そしてこの職業性ジストニアは「脳」の病気のため、完治するのは難しいといわれています。
ジョーも「日常生活にはなんの問題はないのに、トランペットを吹くときだけ発症する」とのことで、この職業性ジストニアである可能性が高そうですよね。
現代であれば研究もある程度進み、この病気に関して理解がある世の中になっていますが、
ジョーの時代はきっと精神的な問題と捉える人も多く、病名がはっきりしない分、よりジョーもつらかったのではないでしょうか?
カムカムエヴリバディ|楽曲担当の金子さんも同じ病気だった

またこの「職業性ジストニア」は、主に音楽家が発症するケースが多く、
有名人では、
- 気志團のドラマーの白鳥雪之丞さん
- コブクロの小渕健太郎さん
- ギタリストのIMAJOさん
などの方々も発症し、一時音楽活動を休止されていました。
そして実は、今回『カムカムエヴリバディ』で音楽制作を担当している米米CLUBのメンバー・金子隆博さんも、
2005年、42歳のときに「職業性ジストニア」を発症し、サックス奏者の道を断たれているのです。
金子隆博さんは、「職業性ジストニア」を発症したときのことを以下のように語っています。
サックスを吹こうと思っても、サックスをうまくくわえられず、意思に反して首が逃げてしまうんです。
引用:Voice
最初の3年ぐらいは病名もわからず、サックスを演奏することができず、どうしようか悩み続けていました。
演奏家ってみんな1つのフレーズを弾けるように、繰り返し繰り返しやるものなんですが、自分としては喜々としてやっていることが、実は体にとってはちょっと負担になっていたということなのだと思っています。
サックスに関しては、プロとして19歳の時から本気で演奏してきたので、渡辺貞夫さんじゃないですけど「一生かけてサックスと向き合い、自分の音を見つけていこう」とずっと思っていたので、それなりのショックはあったと思います。
引用:Voice
でも42歳だったので、それ以上に音楽のクリエイティブな楽しさを知っていました。
作曲をしたり、他にも音楽で自分なりに表現できることって何だろうと考えるようになりました。
金子隆博さんの記事を読んでいると、体は素直なもので、精神的にそんなに負担に感じていないと思っていても、発症してしまう病気ということが分かります。
金子隆博さんは、病気に関してショックをうけながらも、現在は作曲家や音楽プロデューサーなど、違う道をみつけ、活躍していらっしゃいます。
ジョーは金子隆博さんと比べるとまだ年齢が若いですが、どうかこの困難を乗り越え、ひなたの道を歩いて行ってもらいたいですね。